私がコスメのサブスクを始めた理由
MyLittleBoxを始めた。
いわゆる「サブスク」の類のもので、月額3,350円でコスメや雑貨などが数点送られてくるというサービスである。毎月テーマが設定され、アイテムはそのテーマに基づいてセレクトされている。
なぜMyLittleBoxを始めたかというと、ひとつに「何か新しいことを始めたい」という動機。しかし、手軽かどうか。
新しいことを始めたいという前向きな理由のわりになんだか弱気なのだが、インドアな人間にとってこの最初のハードルは結構大きい。「続けなければならない」という妙な責任感が生まれてしまうのは嫌だった。ストレスにならない程度の新しいこと。そして程よい満足度。
次に「刺激」
この一年、飲みに行くことや観劇•コンサートといった私の大部分を占めた趣味が制限されることになってから、「購買」によって刺激を満たしていることに気づいた。ネットショッピングで欲しいものを探して、買って、届くのを楽しみに待つという行為も当然の如く大好きなのだが、ある程度ジャンルが分かった上で何が届くか分からないスリルは新しい購買の楽しさになった。
実際、好きなアパレルショップの福袋、クラフトビールの福袋、コスメのギフトセットなど、この一年詰め合わせ的商品をよく買った。福袋の開封動画を一日中見ている日もあった。必ずしも欲しいものが出るとは限らない福袋的なギャンブル性。この高揚感にハマった。
なのでお得かどうかは正直どうでもよかったりする。
そして「ときめき」
時として、実用よりも「可愛いからOK」が勝る場面は大いにある。
「わー可愛い、好き」と感情が湧く瞬間。目に心に脳にポジティブな栄養が届く。ときめきはメンタルに直結するのだ。
ものすごくコスメが大好き!美容に関心!というタイプではないけれど、だからこそのちょうど良さ。コスメって可愛い、雑貨って可愛い。以上。これだけでときめきは成り立つ。
MyLittleBoxのブランディングも決定打になった。
•パリから来たサプライズボックス
•パリのエスプリ
といった女の子がときめくフランスのガーリーな世界観。毎月テーマが設定されそれに基づいた商品セレクトと、「こんなライフスタイルはどうかしら?」とでも言ったようなコンセプトワーク。Instagramなどでもその世界観を形づくる。
他のコスメ系サブスクではなくMyLittleBoxを選んだ理由は主にここである。ひとつひとつの中身云々ではなく、凝っているなと感じることで満足感とときめきを得られた。
なかなかやりたいことや、好きなことが十分にできない情勢の中で、小さな幸せを積み重ねていくことを楽しみたい。何が自分の気分を高めてくれるかを知っているということ。そうやって自分で自分の機嫌を取って生きていくということ。
【01】はじめに私は、私の棚卸しをしようと思った。
子どもの頃、高校野球の男の子たちは随分おじさんに見えた。
黒々とした体格の良い球児たちは、わたしにとっては少年というよりも工事現場や肉体労働環境にいる屈強な男たちに見えた。
流石に自分自身が31歳にもなって、彼らをおじさんだと思うのは失礼な話なのだが、今でも高校球児たちを見るとその時の感情を思い出す。
そんな子どもにとって30代の大人は、「大人」だった。文字通りに。
何者でもない自分にとって「高校球児」や「大人」は完全に「何者か」であると感じた。
当然わたしも「大人」にいつかなるのだろうと思っていた。
高校球児と大人たちは、少女時代の私の目には似たものとして映っていたのかもしれない。自分がまだ到達しないところにいる存在として。
いよいよ自分が30代に突入して、物理的な年月だけが過ぎていったことに恐怖を感じた。あの頃想像していた「大人」になれたかどうか、よくわからない。
もっと計画的に過ごしていたら、仕事も恋も自分自身も何か変わっていたのかな。
自分のふわっとした「こうありたい」と思う想像の中にあるものを、ゆっくり、丁寧に、現実に近づけていくために、文字に起こすことで一度棚卸しをしたいと思った。ミーハーで、好きな人やものが多すぎて気が多いと自分では思っているけれど、多分根底にあるものは変わらなくて、それをこれからの私の人生の課題にしていきたいと思った。
動機はそんなところ。
きっかけはコピーライティングと仕事やめたい欲。
<わたし>
ビール/米/映画/音楽/アイドル/下高井戸/パン/炭水化物/デザイン/the brilliant green/chara/the CURE/楠本まき/A.B.C-Z/virgin suicides/アイスクリーム/ピンク色/158cm/ipod/blonde redhead/ワンピース/SnowMan/blythe/My Bloody Valentine/MILK/綾野剛/ウェス・アンダーソン/ソフィア・コッポラ/愛がなんだ/ルミネ/カヌレ/ベースギター/ファッション雑誌/商業施設/新宿/埼玉/佐久間大介/UKロック/シューゲイザー/サンフランシスコ/チョコレート/睡眠